御前風五節のご紹介、後半です。
4.特牛節(こてぃぶし)
【歌詞】
常葉なる松の かわることないさめ
(常緑である松は、変わることがない)
何時も春来れば 色どまさ
(どんなときでも春が来れば、緑を増すのだ)
いつも変わらず緑を保つ松のように、
年を経ても若々しくあろうという、
長寿を寿ぐ一曲です。
長寿と健康を祝う歌詞にふさわしく、
とても華やいだ感じの曲です。
若衆姿の舞い手が凛々しく舞うのが、
見ていて気持ちよい。
この琉歌には、特別な牛が特別な草を好むように、
我らのような若者は花やかさを好む、という内容の
元歌があるらしく、それが特牛節という
曲名の由来だそうですよ。
5.中城はんた前節(なかぐしくはんためーぶし)
【歌詞】
飛びたちゅる蝶 まづよ待て連れら
(飛び立とうとする蝶よ、少し待って、私も連れていってくれ)
花のもと我身や 知らぬあもの
(私はまだ、花を知らない身なのだから)
蝶=友達、花=遊郭のこと。
遊び慣れた友達に、遊郭に行くなら、
ちょっと待て!俺も連れてってくれ!
行ったことないから一緒に!と
せがんでいる若者の図w
歌詞の内容を知って唄を聞くと、
浮かれてるというか、ふわふわして
聞こえるから不思議です。
曲名の「中城はんた前」は、久米島の地名らしいです。
これも原歌があるそうですが、
ワタシはよく知らない・・・。
古典の曲名に、歌詞とのつながりを
探すのは難しいので、素直に
「こういう名前なんだ」と思うのがいいですね。
以上、旧正月前ってことで、
沖縄でめでたいときに唄われる古典三線曲、
御前風の5曲をご紹介しました!
機会があったら、他の曲も紹介したいと思います^^